閉経したはずの生理が復活

今日は患者さんから嬉しい報告がありました。

症例を以下に記録するので 興味のある方はご覧ください。

54歳女性

病歴は多々あり
子宮筋腫、高血圧、緑内障、前庭神経炎 アトピー めまい と 初診の折 お話を聞くだけで かなりの時間を取ったのを覚えています。

鍼灸治療は慣れていて 行きつけの鍼灸院があったけど 閉院したので困っていたところ たまたま私の鍼灸院の前を車で通りかかり

「なんか いい気が流れてそう・・・」と 感じて来られました。
それが今年の2月のこと。

脈状は 「沈 遅 軟」 と 慢性的な更年期不定愁訴を訴える典型的なパターンで トッピツすべきは 脾実(肝実もある)

長野式の治療で 副腎処置 扁桃処置 瘀血処置などをして 一回目の治療終了。

翌日は 「なんなんだ? この身体のだるさは??」と驚いたそうですが 二日目には嘘のように体が一段階軽くなったとのこと。

定期的に 週一回の治療を始めたのは 今年5月から。

まずは 全身浮腫んでいたのが すっきりしたと喜び と同時に 多数のトリガー所有者であることが判明!

いやーーー すっきりむくみが取れると 内部に埋もれていたグリグリトリガーは 解りやすくなるってもんですよ。。。

二人で トリガーのことを ”トリちゃん”と名づけ、 「ここにも トリちゃんがおるのよ!!」と 笑いながら治療してました。

長年 ここの凝りと痛みは取れないと訴えていた右側の首の横(胸鎖乳突筋)の張りと痛みも その場所には鍼を刺すことなく 張りが取れ、眼の周りに軽い鍼を入れると 半分眠たそうだった眼が くっきりぱっちり!

時に めまいや 腰痛などが出現していたけど 確実に2ヵ月 3カ月と治療を重ねるたび 底上げした体調・・・というか 5歳以上若返ったかのように体調も良くなり

今月からは 月に2回の治療で行けるようになっていました。

そして今日 この患者さんから喜びの報告が!

「ずっとご無沙汰していた生理になりました。それもしっかりと量もあります」

この患者さんは平成25年に閉経されてて かれこれ2年ぶりの生理!?

もう きゃーーーーー!!って感じで 私の喜びはすさまじいもの!!(更に若返るのね この患者さん。。。)

この患者さんは 自宅でお灸も ちゃんとしてくれているし みんなが痛いという鍼の響きが 気持ちいいと感じる患者さんです。

だから治療していても 私も楽しく 治療効果もバシバシ感じてるので こんなサプライズなことも起こったのかもしれません。

とにかく 長野式の治療は 痛いという場所には 安易に鍼刺しません。

そしてお灸を多用します。

ズシッと 重い痛みに鍼先が当たったら そこを丁寧に雀啄。

自律神経を整える治療

ホルモンバランスを整える治療

内臓の失調を整える治療

内臓下垂した体軸のアライメントを整える治療

弱った免疫機能を賦活させる治療などなど

たとえば耳鳴りがするから 耳に鍼なんて ナンセンスなことしません。

耳鳴りする体調になったのは その人の 体の内部で起こってる不調が原因です。

血の流れ

体液の流れ

気の流れ

脈を診て 腹を診て 私は 身体の内部のバランスの声に耳を傾け そのアンバランス整える治療をします。

その人の身体全体を診て 治療します。

トリガーポイント治療は アフターのデザートのような治療です。

最初は このやり方が理解できない人も 時にいますが 良いと感じたら 続けて少し通ってみてください。

本来の 自分の体調が蘇るかもしれません。

今日は本当に うれしい患者さんからの報告でした。

長野式 素晴らしい!

鍼は痛い?

「鍼は痛いですか?」

「お灸って熱いです?」

よく聞かれる質問です。

最初の内は 鍼してて 患者さんが痛い痛いと言っていたら 「大丈夫ですか、ちょっと刺激弱くしましょうか?」などと なだめていました。

しかし 今は 治すことに真剣で そんなことにいちいち真面目に反応しなくなりました。

とがったもの刺すんだから 基本 鍼は痛くて当たり前

肌に熱刺激をあたえるんだから 基本 お灸も熱くて当たり前

ただ 鍼も 刺入するとき できるだけストレートに入るように 鍼を入れるための筒の径をかなり細くしています。 それはとても面倒で技が必要なことだけど それをすることで 刺入時の チクっとした痛みが出る確率をかなり低くできます。それプラス 自分の手技が楽になる鍼の太さではなく 刺入する部位の深さや 敏感度(足の裏とかはかなり痛いので)、その人のその時の体調を考慮し、さまざまな太さと長さから 妥当な鍼を選んで治療しています。(鍼の長さと太さがそれぞれ違う 15種類の鍼を常備しています)

大体 患者さんが痛い痛いと言っているのは 響きと言う 鍼独特の感覚で それは逆に 良い場所に当たっている証拠。私は 患者さんが我慢できそうなら 手をゆるめません。

お灸も ある程度熱くないと 効き目はありません。

痛くない鍼 熱くないお灸・・・・ 患者さんをなだめるような言葉は使いません。

治りたくて来ている患者さんなら 解ると思います。

痛くても良くなれば患者さんは治療に更に積極的になってくれます。

鍼は基本 痛いものだと思っててください。

痛くない鍼を打って その時は良かったんだけど すぐまた元に戻った・・・ と言われるより 「鍼はちょっと痛いけど 効くし 体調良くなっていくよ」と言われる治療を心掛けています。

それに響きをすべて痛いと感じる人ばかりじゃありません。

鍼の響きを 「えっ!? これくらいなら大丈夫」という人が5割、「痛いけど 時に気持ちいい」という人が3割、「とにかく痛い 苦手」と言う人が1割、「気持ちいい」「くせになる」という人が1割っていう割合です。

お灸も最初は熱い熱いと言っていた患者さんが 「最後のあのツーンとくる熱さがいいわぁ」と 笑って報告してくれる場面も多々あります。

治療はちょっと痛い ちょっと熱いけど 我慢してください。

こちらは薬も 特殊機械もない ただ鍼とお灸だけで 患者さんの痛みを取ろうと必死で治療しています。

患者さんが 痛い思い 熱い思いをした分は 副作用なく 自然治癒力を上げて 治る方向へと動いていきます。。。

瘀血(おけつ)について③

瘀血を流す治療は、まず足首と腕のツボを刺激して じっくり治療します。

それは私のバイブル本では定石のツボですが 私にはどうしてそのツボを使うのか 最初はよく解りませんでした(今では とうとうと説明できます)。

特に足首のツボは 鍼をしていても フガフガしていて 明らかに筋肉の起始停止でないのはわかっていたので 不思議でなりませんでした。

しかも 最初のころは一人につき15分で治療を終わらせなくてはいけない 鍼灸整骨院の中の雇われ鍼灸師だったので 瘀血治療にじっくり挑めず・・・・

そんな経験をした後 自分で鍼灸院を開業して じっくり治療できる環境が出来ました・・・・

そこで瘀血レベルが軽度な患者さんに 軽めの瘀血治療をやってみたところ、次回来院してきたとき

患者さん「こないだの治療の後 左のわき腹がだるくて でも翌朝起きたらすっきりしてたのよ!」

と言われ ピンときました!

瘀血が流れたんだ・・・

この時 瘀血が流れるときは 人によるけど だるさや生理痛のような痛み 眠気などを伴う場合があることが なんとなくおぼろげながらわかってきました・・・

だって 滞っていた静脈血が 動き出すんです・・・ゆっくりとしたスピードで・・・

どわーんとした 重いような痛みが伴う場合があってもおかしくないと 頭の中で想像しました・・・。

そしてその数日後 雇われ鍼灸師で働いていた時から来てくださってた患者さんが来院されました。

この方の瘀血レベルはすさまじく 私が”瘀血クイーン”と命名した患者さんです。

私が鍼灸院を開業したということで やってきてくださいましたが 雇われていた折に最後に診た時からは 3か月が経過していました。

左膝が痛いのが主訴でした。整骨院に行ってもよくならないと訴えられ、痛みの場所はどこか尋ねると 内側を押さえたり外側を押さえたり・・・ 要は場所を限定できない感じでした。

両膝を触診してみても 左右差は大してない状態・・・

筋肉系の痛みとは違う・・・と判定し、この方 瘀血クイーンなので とにかく瘀血を流す治療を スペシャルでやってみようと思いました。

そして 定石のツボに加えて ひざ周りの二つのツボも 瘀血の通り道と考え じっくり鍼灸治療してみました。

その折 念のため 「こないだ瘀血治療をした患者さんで 治療の後 どよーんと わき腹が痛くなって 朝起きたらすっきりした話」を伝えておきました。この瘀血クイーンの患者さんの瘀血は かなり壮大なので 相当の鈍痛がきてもおかしくないと予想したからです。

そして次回その瘀血クイーンの患者さんが来院されたとき 私 大喜びしました!

なんと 治療したその日の晩 階段も降りれないくらい 足腰がだるくて痛かったそうです。見るに見かねた旦那さんが 病院に行くかと心配したくらい。でも瘀血クイーンの患者さんは 私が言ってた瘀血が流れる時の痛みかもしれないと思い その晩はとにかく眠ったそうです。

そして翌朝起きたら あらまっ! 身体が軽く すっきり! 2か月間あれほど痛かった膝が全然痛くない!!

・・・それから一年以上経っていますが 瘀血クイーンの患者さん 今では元祖瘀血クイーンとなり、全然膝が痛いと言われません。それどころか定期的に治療に通われ、なおかつ自宅でお灸をされてて、今では顔色も ワントーン以上明るくなり、不定愁訴がほとんどない体調になっています。何より私から見て 顔の表情が優しくて 観音様のようなイメージの患者さんです。。。

とにかく脳みそが筋肉の先生が治療してたら 絶対改善はなかった症例だと思います。

筋肉ばかりじゃなくて その筋肉や 骨に栄養を与えているネットワーク 血管系に目を向けないとおえん! そう改めて教えられた臨床例でした。

この患者さんの臨床結果で この後 さらに瘀血を流す治療に自信をもって挑むことになり、また 治療内容も私流にバリェーションが増え バージョンアップしてきています。

では瘀血治療をすると 誰でも 治療の後 だるくなったり 生理痛のような痛みが出るのでしょうか?

答えは 人それぞれで 治療中 瘀血ポイントに鍼をしてる時は 鈍痛があったけど そのあとは何ともなかったという人が 半分以上です。

高校生の男の子は 足首のツボ(瘀血ポイント)に鍼をポン!と入れた途端

お腹がキュルキュルキュルーーーと鳴って 動きます。反応が 超ピュア!

そして瘀血治療をすると 陸上競技で痛めたハムや 内転筋付近の痛みが半減したりして 最初のころ 彼らはびっくりしていました。

それとは逆に 更年期から還暦を過ぎた方の瘀血治療は 反応が鈍いし 長い場合が多いです。

ひどい人は3日間くらい眠気とだるさが続いたという人もいるし
翌日 一日 ゴロゴロ寝ていたという人もいます。

瘀血の量が多いほど 基礎代謝量が低いほど 眠たくてだるい時間が長いようです。

治療の刺激量(鍼の数や太さ 長さ 刺激時間)は その人の体力や年齢以外にも色々考慮し、かなり慎重に刺激量を決めています。

瘀血治療をすると 生理のある方は 次回生理の量が増えます。瘀血が月経血として流れるのです。

それ以外の方は 翌朝一番のおしっこの色が いつもの色よりちょっと赤っぽかったりするようです。瘀血は腎臓という名の血液の下水処理場に行き おしっことして出るのです。

瘀血治療を続けると

顔色が白く 明るなり 透明感が出てきます。

お腹の瘀血ポイントにあった圧痛や 瘀血の塊が目立たなくなり、慢性痛の五十肩や腰痛がなくなったり 動悸が治まったり 生理周期が安定してきたり 生理痛がなくなった アトピー症状が改善した・・・ 冷え性が治った・・・ あらゆる症状の患者さんが笑顔になっています。

瘀血の影響は恐ろしいと 日々 臨床現場で感じている私です。

毎度瘀血治療する際 患者さんにとうとうと 瘀血とはこれこれこーで・・・から始まり ここまでの内容を治療しながら説明していたんですが、説明するだけで すごい疲れます、、、

だからこの記事をHPに書いて 瘀血治療が終わったら読んでもらおうとたくらんで書いたものです

瘀血(おけつ)について②

瘀血を流す治療を具体的に説明しようと思っていましたが、それは次に回して

まず瘀血反応ってどういうこと?という疑問が浮かぶ方もおられると思います。

実際臨床で所見を取っている最中

私「瘀血があるな・・・」とつぶやくと

患者さん「えっ? 瘀血?」と言われ

私が瘀血とは これこれこーで こういう滞った血なんですよと説明すると

患者さん「私にはあるんですか?」と 返されます。

そこで 私が患者さんに説明することをこれから記します。

まず 私は患者さんの顔色を診ます・・・。

  • 顔色が赤黒い ないし 黒っぽくて透明感がない
  • 目の下にクマがある
  • 舌の裏側に 青紫色のナメクジみたいな静脈が プリッと浮き出ている

このパターンは かなり瘀血反応陽性と頭にインプットします。

それから皮膚を見て

  • 肌の表面に 細い赤紫色の糸ミミズのような血管が 網の目のように広がっている人
  • 打った覚えもないのに 内出血がある  またはよく内出血を作りやすい
  • 夏の虫刺されの跡が 冬になっても残ってる

なども ポイント高いです。

他にも

  • 最近または年単位で顔色がくすんできた
  • 閉経間際ないし 閉経した
  • 生理周期が不規則
  • アレルギー体質(アトピーやじんましんなど)
  • 動悸がある

なども 瘀血ポイント加算です。

まだまだ診断基準あります・・・

  • 最近大きなケガをした
  • いくら寝ても疲労が抜けなくなった
  • 膝 腰 肩が痛いんだけど 場所をピンポイントで特定できない(内側だったり外側だったり)

そして腹部触診で一定のポイントを押さえてみて 最終的に瘀血があるかどうか確定します。

次回 いよいよホントに 瘀血を流す治療について説明します。。。

瘀血(おけつ)について①

“瘀血″・・・”おけつ”と読みます。

瘀血の ”瘀”の字の意味を調べると 「血が滞留すること」とあります。

身体に溜まった古い血、身体のとある部分(大体溜まりやすい場所は解剖学的にも決まっています)に停滞し 循環が滞った血のイメージです。

血液は約3カ月間で すべて新しいものに生まれ変わります。

瘀血は言わば 3カ月経っても リサイクルされていない血で、その瘀血が原因で実に様々な慢性疼痛や、内臓機能に影響が出てきます。

私が瘀血を流す治療をまず下ごしらえ治療としてやるようになったのは2年前からです。それまでは瘀血なんてほとんど気にせず 筋肉の起始停止に鍼をして緩めることを主軸に治療していました。

鍼灸学校では瘀血という言葉は習いましたが、瘀血を改善する治療について詳しく特化した授業は受けていませんでした。しかし臨床現場でいろんな疑問にぶち当たり、「長野式臨床の本」に出会って、この本を熟読するうちに 瘀血がどれだけ悪影響を及ぼすか解り、まず「瘀血があるかどうか」の目線で患者さんを診察するようになりました。

すると実際 慢性疼痛を訴えている患者さんの多くに 瘀血反応があることがわかってきました。

さて そうなると次は 瘀血を流す治療についてです!

血管に穴を開けて 古い血を出すなんて怖いことするわけじゃありませんよ

次回投稿 「瘀血について②」につづきます。。。

お灸の効果

「お灸はいいよ」と 良く言いますが、じゃぁ 一体どういう風にいいの?

お灸を継続すると 身体はどういった変化が起きるの?

この質問にスッと答えられるのは 鍼灸師でもなかなかいないのではないでしょうか・・・。

私自身 学校で習った教科書を引っ張り出し お灸の効能を書いているページを探しても 簡潔に書いてあるページ ないんですよ これが、、、結構いい加減だと思いませんか? 教科書にわかりやすく書いてないんですよ、、、ということはアバウトなんです 一般的なお灸のイメージは。

で 私の愛読書でありバイブル『鍼灸臨床わが三十年の軌跡』長野潔著によると

①各種白血球の増加とその持続

②白血球の平均遊走速度の増進

③血清中のオプソニン効果の増加と持続

④黄色ブドウ球菌に対する白血球の食菌力の増加

⑤副腎皮質刺激ホルモンの活性化

⑥血液のコルチゾン(副腎皮質ホルモンの一種)水準の高化

とあります。

・・・ 私は理解できるのですが 患者さんにとっては 一気に説明が細かくなりすぎて よ~わかりません、、、

で 私自身が毎日お灸をして、実際臨床で患者さんにお灸をして、なおかつ長期的に(数か月)毎日自宅で施灸してくださってる患者さんを見て 私なりのお灸の効果を列挙すると

① 免疫力が上がる

② 基礎体温が上がる

③ グリグリ(トリガーポイント)が小さくなる

④ 瘀血(”おけつ””と言います。体の中で滞ってる 古い血のことです)が流れやすくなる

以上 4点がデカい効能だと思います。

それぞれ効果を狙ってお灸するポイントは違うし 人によっても違います。治療してみて患者さんに その患者さんオリジナルの 一番効果的なポイントを毎日お灸してもらうようアドバイスします。

そして患者さんに毎日自宅でお灸をしてもらうことで 経済的・時間的負担を軽くし、なおかつ治療効果を維持ないし高めるのが 私が一番狙っていることです。

次回は いよいよ瘀血(おけつ)について触れていこうと思います。